排水溝ネットは環境に優しい?生活に合わせて上手に選んで水回りを清潔に
排水溝ネット、または水切りネットと聞くと、大体が台所のシンクに使うあのネットを想像すると思います。
お使いのお宅も多いかと思いますが、実際、あのゴミ受けの目を通り抜けるほどの食材カスを少しくらい流したところで詰まることはないと考え、ネットを使わないお宅もあります。
しかし、下水や浄化槽に細かい食材カスや古い油などをそのまま流すより、排水溝ネットを使うことで環境汚染の防止に一役買うことをご存じでしょうか?
そして、台所だけでなく、お風呂場や洗面所、洗濯機の排水溝にも、似たようなものが使えます。
排水溝の詰まりを防止し、環境汚染にも役立てられる、様々なタイプの排水溝ネットについて、詳しく解説します。
目次
排水溝ネットを使うメリット・デメリット
元々台所の排水溝に設置されているカゴのようなアレは「ゴミ受け」と呼ばれています。
排水溝の詰まりを防止する排水溝ネットですが、ゴミ受けがあるから使わないという人がいるということは、使うことによるデメリットがあるということも考えられます。
ここでは今一度、排水溝ネットを使うメリットとデメリットを確認します。
排水溝ネットを使うメリット
排水溝ネットを使うメリットは、詰まり防止の他にもいくつかあります。
排水溝・排水管の詰まり防止
賃貸物件などの場合、元々設置されているものをそのまま使う方が大半だと思いますが、あのゴミ受け一つとっても様々な形や目の粗さなどがあり、その目を潜り抜けてしまうゴミも当然あります。
排水溝ネットの一番のメリットはやはり「ゴミを流して排水管が詰まってしまうことを防ぐ」ことに尽きるでしょう。
ゴミではないものを落とした時にキャッチ
洗い物をしていてゴミの他に、うっかりスプーンなど、小さな小物を落としてしまうこと、ありませんか?
高価なもので心当たりがあるところといえば、指輪などもよく聞きますよね。
もしゴミ受けの目を潜れそうな大切なものを落としてしまった時、排水溝ネットを使っていれば排水管を辿らなくても、紛失を防げます。
生ごみの水切りが楽
自治体にもよりますが、生ごみは燃えるごみに指定されています。
そして燃えるゴミの成分の約50%が水分で、そのほとんどが生ごみから出ていると言われています。
生ごみは悪臭を防ぐために、ビニール袋に入れて口を結ぶなど、しっかり蓋を閉じることが多いと思いますが、水分をしっかり切らないと、その分ごみ全体が重くなってしまいます。
排水溝ネットをつけることで、生ごみの水切りが格段に楽になるので、ごみの軽量化が図れます。
虫の侵入を防げる
浄化槽をお使いのご家庭には特に深刻な悩みといえる虫問題にも、排水溝ネットはメリットがあります。
害虫が浄化槽に入り込むときも、浄化槽や下水道から家に侵入するときも、排水溝を利用するのです。
目の細かい排水溝ネットを利用していれば、虫の行き来を防ぐことができます。
排水溝ネットを使うデメリット
使用した場合はメリットしかないと思われる排水溝ネットですが、では使った場合のデメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
コストがかかる
当然のことですが、ごみが溜まったら排水溝ネットごと捨てることになります。
「ごみがもう少し溜まってから…」と、コストがかかっているのでもったいないという気持ちが生まれるのは仕方のないことではあります。
排水溝ネットは毎日交換が理想ですが、一般的に1枚約7円のネット×1年間=約2500円と、捨てるには惜しい金額のような気がしてしまいます。
掃除の回数が減る
排水溝ネットのコストを考えて迷っている間もごみはそこにあるので、排水溝内や排水管で、雑菌の増殖が進んでしまいます。
「排水溝ネットを使っていないと詰まりが気になるので…」と言って毎日掃除をしている人に比べたら、排水溝ネットを使っているから安心だと思い、掃除の頻度が減るパターンも考えられます。
水の流れが悪くなる
洗浄中の泡と、キャッチしたゴミ、油分などのせいで、水が流れにくくなるのは仕方のないことです。
少し待てば流れていくのだとしても「ひょっとして詰まった?」「今取り替えないとダメかも」など、心配になって作業を中断となると、ちょっと面倒ですよね。
しっかりとごみを受け止めてくれているせいで起こる現象ですが、難しいところです。
排水溝ネットいろいろ
排水溝ネットは、その住居で設置しているゴミ受けや排水溝の形状で、付けるネットを選ぶ必要があります。
今出回っている排水溝ネットの、形や特徴などを詳しくご紹介します。
ゴミ受けの形は結構多彩
引っ越しが頻繁でない場合は、あまり色んな種類のゴミ受けを見る機会はないと思われますが、結構種類があることは、排水ネット売り場でご存じかと思います。
浅型
一般的によく目にするタイプである浅型のゴミ受けは、量販店の排水溝ネットコーナーでも専用のものが多めに陳列されています。
浅型は料理カスが溜まってもサイズ的にこまめに洗いやすく、排水溝ネットを使うとむしろぬめりの原因になると感じて使用しない人もいるようです。
深型より溜められるごみの量が少ないので、その分掃除や廃棄の回数が多くなるのかもしれませんが、清潔に保ちやすい型といえます。
深型
浅型に続いて多いのが深型で、こちらも専用の排水溝ネットが多く販売されています。
深型は容量があるのでごみを貯めがちになったり、カビが発生しやすかったりしてしまうという理由で、わざわざ浅型に変える人もいるようですが、家族が多く料理の量が多いご家庭には便利な型でしょう。
しかし深型の掃除は浅型に比べてやや面倒ですし、うっかりスプーンなどを落としても気付きにくく、そのままネットごと捨ててしまったりすることもあるでしょう。
細型
排水溝の直径が細めの排水溝は、一人暮らし向けのアパートで見かけることが多いかと思います。
割と深めでそれに合わせたネットも販売されていますが、上記で説明した深型と違うのは直径だけでなく、およそ下半分の部分はゴミ受けのようにカゴ状になっていないことです。
上半分強の辺りまでがゴミ受けで、そこから下は排水管に被せられる防臭ワン(排水管の臭いを抑えるキャップのようなもの)になっていて、排水溝からの臭いを防いでいます。
浅型に変えたいと思う方もいらっしゃるかと思いますが、防臭ワンがなくなると臭うようになるので、ゴミ受けを変えるのではなく、その排水溝に合う浅型のゴミ受けを、追加で使うよう模索した方が面倒がありません。
排水溝ネットホルダー
ゴミ受けの目と排水溝ネットの目が重なると、流れが悪くなりますよね。
排水溝ネットホルダーは、排水溝の直径と深さ、防臭ワンがついていることと、細型でないことなど、ある程度の条件に対応した排水溝であれば、ゴミ受けを外して排水溝ネットをセットできるホルダーです。
ゴミ受けを洗う必要がなくなり、水流も確保でき、ホルダーは汚れが落ちやすい、と様々なメリットがあります。
排水溝ネットの素材も様々
次は、排水溝ネットの素材についてご紹介します。
ネットタイプ
ろ過性が少し低いので、通過してしまうごみが若干出てしまうネットタイプは、コスパがいいので遠慮なく交換でき、水切れは一番です。
あまり溜め込むと破れる場合もありますが、交換回数が高めのご家庭にはちょうどいいかもしれません。
ろ過性を考慮して、汚れが多くついている食器はあらかじめキッチンペーパーなどで拭いてから洗うなど、少しでも流す汚れを軽減しましょう。
ストッキングタイプ
伸縮性に富んでいるので多少のサイズ違いにも対応できるストッキングタイプは、破れにくく、食べ残しが多いご家庭などでは重宝します。
目の細かいゴミ受けに被せても、水の流れを著しく損なうことはありません。
少しお値段がお高めですが、その分耐久性があるので、一日に複数回交換、ということもないでしょう。
不織布タイプ
耐久性や伸縮性は乏しい不織布タイプですが、ろ過性はとても高く、ごみだけでなく油分までも吸着することが可能です。
育ち盛りのお子様がいて揚げ物が多かったり、忙しいのでお掃除を減らしたかったりというご家庭にはおすすめです。
なるべくサイズがピッタリ合うものを選びましょう。
台所以外の排水溝にも対応できるものがある
排水溝ネットと聞くと、台所の排水溝用のものしかないと思っている方も少なくないかと思います。
しかし、排水溝は台所の他に、
- 髪の毛や皮脂汚れなどが溜まるお風呂場
- 髪の毛や剃ったヒゲ、石鹸カスなど意外と色んなごみが溜まる洗面所
- 洗剤カスや泥汚れ、繊維などが溜まる洗濯機下
- 水に溶けないものを流すと詰まってしまうトイレ
など、水回りと言える場所には必ず存在します。
トイレは別として、台所だけでなく他の排水溝にも、流れていくゴミをキャッチするための対策として、シートやネット、キャッチャーやフィルターなどが販売されています。
お風呂場の排水溝については、台所用の排水溝ネットと同様のものや、便利な排水溝ネットホルダーも選ぶことが可能です。
まとめ
私たちが生きる上でどうしても出てしまう生活排水ですが、排水溝ネットで汚れを少しでも軽減できるなら、こういった便利なものをフルに活用したいですね。
しかしどんなに気を使っていても、排水の汚れをゼロにすることは不可能なので、排水管の中には汚れが付着します。
株式会社スリーケーの「排水管洗浄液」は、流すだけで排水管の排水溝付近だけでなく、もっと奥まで洗浄し、ぬめりの再付着も防止します。
排水溝ネットと排水管洗浄液の、ダブルでメンテナンスすることで、排水溝が気にならない毎日を送りましょう。