トイレの水位が低いときの原因は?放置するリスクや対処法を解説
「トイレ内の水位が低い気がする」と感じたら、すぐに対処が必要です。
水位が低い状態を放置しておくと、悪臭が発生したりトイレが故障したりする恐れがあります。
この記事では、トイレの水位が低いときの原因や対処法を解説します。
自力で出来る対処法も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
トイレにたまっている水(封水)の役割
便器内にたまっている水、すなわち封水は、排水管からの悪臭や害虫の侵入を防ぐ重要な役割を果たします。
封水がうまく機能している場合、トイレは清潔で快適な状態を保つことができます。
しかし封水の量が不足すると、そのバリア機能が弱まり、不快な臭いや害虫の侵入が起こりかねません。
トイレを使用する際、水の量に異常がないか注意深くチェックすることで、不快な臭いや害虫の発生などのトラブルを未然に防ぐことができます。
一見、トイレ内の水はずっと同じ量であるかのように感じるかもしれませんが、実際には様々な要因で水位が変動することがあります。
突然のトラブルに見舞われないためにも、封水の状態を定期的に点検し、適切な水位が保たれているか確認することが大切です。
トイレの水位が低いときに考えられる6つの原因
トイレの水位が低くなっているときに考えられる原因は主に6つあります。
トラブルを解決するためには、原因を特定することが大切です。
ここでは6つの原因についてそれぞれ解説するので、心当たりがないか確認してみましょう。
トイレが詰まっている
トイレの水位が低いときに多いのが、トイレの詰まりです。
トイレが詰まると水位が上昇するというイメージがあるかもしれませんが、場合によっては水位が低くなることもあります。
例えば、トイレットペーパーなどの吸水性のあるものが排水管に詰まってしまうと、封水を吸い上げてしまい水位が低くなります。
トイレットペーパーの使い過ぎや、トイレに流してはいけない物を流した場合によく見られるケースです。
詰まっているものを取り除くことで、水位を正常に戻すことができます。
便器の破損により水漏れしている
便器自体に亀裂や損傷があると、水が漏れ出てしまい、トイレの水位が低くなる原因になります。
便器の破損は、見た目では判断しにくい場合があるため注意が必要です。
水がじわじわと漏れ出し、それが原因で水位が低下することがあります。
破損を確認するためには、便器の周りや床をよく観察し、水漏れの兆候がないかチェックすることが大切です。
破損部位を発見した場合、便器の修理や交換が必要になります。
誘引現象が発生している
誘引現象は、他の排水設備の使用がトイレの排水パイプに影響を与え、水位が下がる現象です。
例えばバスタブやシンクの水を一気に流すと、トイレにつながっている排水管も影響を受け、封水の水位が一時的に下がることがあります。
それ以外にも、集合住宅など、複数の部屋で排管を共有している構造になっている建物で起こる場合があります。
この問題は、排水システムの構造的な問題が原因で起こることが多いため、対処法を見つけるには専門業者のアドバイスが必要です。
水が蒸発している
定期的に使用されていないトイレでは、水位が低くなる原因として水の蒸発が考えられます。
例えば別荘や使用頻度の低い施設のトイレでは、長い間使用されずに放置されると水が徐々に蒸発し、水位が下がることがあります。
このケースの場合、一度水を流すことで封水の水位が正常に戻るでしょう。
トイレタンクから流れる水量が減少している
トイレのタンク内部に問題が生じると、タンクから便器へ流れる水の量が減少し、結果的に水位が低下します。
これはトイレタンク内の部品の損傷や調整不足などが原因です。タンク内部を点検し、部品の調整や交換を行うことで解決できます。
トイレタンクの中の水量が減少している場合は、専門業者へ相談しましょう。
トイレの水が少なくなったときの対処法
トイレの水が少なくなったときに自力で出来る対処法を3つ紹介します。
専門業者に依頼する前に、まずは以下の方法を試してみてください。
水やお湯を手動で流す
トイレの水が少なくなっている際にすぐに行える対処法の一つが、水やお湯を手動で流すことです。
この方法は水の流れが弱まっている原因が一時的なものである場合や、トイレタンク内の水位調整機構に問題がある場合に特に有効です。
まずバケツに水や生活用水に適した温度のお湯を準備します。
次にこの水をトイレの便器内にゆっくりと注ぎ入れ、通常の流水と同様に汚れを洗い流します。
ただしこの方法は根本的な解決にはならないため、繰り返し発生する場合は専門家に相談しましょう
ラバーカップを使用する
トイレの水が少なくなる原因として多いのが、便器や排水管の詰まりです。
便器や排水管の詰まりが原因の場合は、ラバーカップを使用することで解決できる可能性があります。
まずはラバーカップのゴム部分を便器の排水口にしっかりと密着させます。
そして持ち手を強く押し下げた後、勢い良く引き上げることで、排水管内の圧力変化を作り出し詰まりを除去することが可能です。
この作業を数回繰り返すことで詰まりを解消できます。
この方法で解決しないときは詰まりの原因が深刻である可能性があり、専門業者への依頼が必要になることもあります。
ワイヤーブラシを使用する
詰まりが頑固で、ラバーカップだけでは解消できない場合には、ワイヤーブラシを使用する方法も試してみるとよいでしょう。
ワイヤーブラシは長い柄の先に金属製のブラシがついており、排水管の内側を直接こすることができる道具です。
使用する際は、ブラシを排水管に挿入し、回転させながら奥へと進めていきます。
ブラシの金属毛が排水管内の壁をこすり、詰まりの原因となっている物質を削り取ります。
ワイヤーブラシは、排水管の内側が油脂や髪の毛などで覆われている場合に有効です。
ただし、強く押しすぎると排水管を傷つける恐れがあるため、適切な力加減が必要となります。
トイレの水位が低い状態を放置すると起こり得るトラブル
トイレの水位が低い状態を放置しておくと、様々なトラブルが発生する可能性があります。
具体的に起こり得るトラブルとしては、悪臭の発生、トイレの故障、水漏れの発生などです。
いつもよりトイレの水位が低いなと感じたら、放置せずにすぐに対処するようにしましょう。
悪臭が発生する
トイレの水位が下がると、下水からの悪臭が部屋に充満する原因となります。
これは通常、トイレの水が防臭キャップの役割を果たしているためです。
水位が下がるとこの防臭機能が失われ、下水の臭いが逆流してしまうのです。
特に長期間家を空ける場合には、帰宅後に不快な臭いに迎えられることがないよう、事前に対策しておくことが重要になります。
トイレが故障する
水位が下がっている状態が続くと、それ自体がトイレの故障のサインであることがあります。
例えば内部の部品が損傷している、または何らかの異物により排水の流れが妨げられている場合などです。
このような状況を放置しておくと、最終的にトイレが完全に使用不能になる恐れも考えられるでしょう。
不具合を感じたらできるだけ早く専門業者に相談し、修理やメンテナンスを行うことが重要です。
水漏れが発生する
水漏れが原因で水位の低下が起こっている可能性もあります。
水漏れは最初は小さな問題に見えるかもしれませんが、放置すればするほど被害は拡大し、家屋に重大な損害を与えることもあります。
集合住宅で水漏れが起きると下の階まで浸水する可能性もあり、二次被害を引き起こす恐れも。
見えない部分で水漏れが起きている可能性もあるため、異常を感じたら早めに対処しましょう。
突然水があふれる
深刻なトラブルの一つが、トイレの水が突然あふれる事態です。
排水管のつまりが原因で水位が下がっている状態を放置すると、水を流したタイミングで完全に排水管が詰まってしまい、逆流が起こってしまうことがあります。
水があふれれば、床や壁へのダメージはもちろん、広範囲にわたる清掃が必要となり、大きな手間とコストがかかります。
まとめ
トイレの水位が低くなっているときに考えられる原因は、トイレの詰まりや便器の破損、水の蒸発などさまざまです。
トイレタンク内の水位や便器自体に異常が見られない場合、詰まりが原因となっている可能性が考えられます。
詰まりが原因の場合、ラバーカップやワイヤーブラシを使用することでトラブルを解決できる可能性が高いです。
配管内の汚れの蓄積によって詰まることもあるので、排水管洗浄液を使用するのもよいでしょう。
排水管の汚れを掃除したいなら、株式会社スリーケーの『排水管洗浄液』がおすすめです。
商品を排水管に流すだけで、悪臭や詰まりの原因となるヌメリを効率よく分解。再付着防止機能によって予防効果も見込めます。
トイレはもちろん、排水管なら場所を選ばず家中のどこでも使用できるので、ぜひ一度お試しください。