マンションの排水管高圧洗浄とは?必要性や注意点について解説
マンションの排水管は日々汚れが蓄積されるため、定期的に高圧洗浄できれいに清掃しなくてはいけません。
排水管洗浄を怠るとさまざまなトラブルにつながる恐れがあります。
この記事ではマンションの排水管高圧洗浄について詳しく解説します。
排水管高圧洗浄の必要性や注意点もまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
マンションの排水管高圧洗浄とは?
排水管高圧洗浄とは、高圧洗浄機を使用して排水管内に高圧の水を噴射し、内部の汚れを除去することです。
ここではマンションの排水管の仕組みや排水管高圧洗浄の対象範囲、実施頻度について解説します。
マンションの排水管の仕組み
マンションは、各部屋の排水管が共有部分の排水管につながっている仕組みとなっています。
雑排水管、雨水管、汚水管の3種類の排水管があり、それぞれ以下のような役割の違いがあります。
- 雑排水管:キッチン、洗面所、お風呂、洗濯機などの排水を流す
- 雨水管:屋上やバルコニーからの雨水を流す
- 汚水管:トイレの汚水を流す
上記3種類の排水管は共用部分にある排水縦管に集約されるため、マンションは汚れが溜まりやすい傾向にあります。
マンションの排水管高圧洗浄の対象範囲
マンションでの排水管のメンテナンスは、各住戸の専有部分と共有部分の両方を行わなくてはいけません。
各住戸の専有部分の排水管高圧洗浄では、キッチンやお風呂、洗面所、洗濯機などの排水管を清掃します。
排水口から洗浄ホースを挿入し、高圧の水で汚れを除去していきます。
高圧洗浄による清掃が難しい場合には、ワイヤー式洗浄やロッド式などによる清掃が必要です。
またトイレにつながっている汚水管はほかの部分と異なり幅の広い排水管となっているため、詰まりなどのトラブルがなければ定期メンテナンスは基本的に不要とされています。
マンションの排水管高圧洗浄の実施頻度
排水高圧洗浄の実施頻度については各マンションによって異なりますが、1〜2年に1度の頻度で行われるケースが多いです。
排水設備の点検については一定条件に該当する場合のみ、建築基準法第12条や建築物環境衛生管理基準に基づいた実施が義務付けられています。
例えば建築基準法第12条の場合は、半年〜1年に1回、排水設備の点検報告が必要です。
条件は自治体によって異なるため、各自治体の公式ホームページを確認してみましょう。
マンションの排水管高圧洗浄の費用負担は?
マンションの排水管高圧洗浄は管理会社が実施しますが、費用は入居者が毎月支払っている管理費からまかなわれます。
管理費から捻出されるため、排水管高圧洗浄に際して追加で料金が請求されることは基本的にありません。
ただしこれはオーナーや管理会社が定期的に行うメンテナンスの場合のみに当てはまるもので、居住者が排水管を詰まらせてしまった場合は、自分で費用を負担する必要があります。
居住者の責任で修理が必要な場合もオーナーや管理会社が修理業者を手配してくれる場合がありますが、費用自体は管理費とは別にかかることになるため注意しましょう。
マンションの排水管高圧洗浄が必要な理由
マンションの排水管高圧洗浄が必要な理由は4つあります。
- 排水管の詰まりや悪臭を未然に防ぐため
- 排水管の劣化を予防するため
- マンションの寿命を延ばすため
- 排水管トラブルによる近隣への被害を予防するため
ここでは上記4つの理由についてそれぞれ解説します。
排水管の詰まりや悪臭を未然に防ぐため
マンションの排水管高圧洗浄が必要な理由の一つは、排水管の詰まりや悪臭を未然に防ぐためです。
どれだけ普段綺麗に排水口を使用していても、排水管には徐々に汚れが蓄積していってしまいます。
汚れの原因となるものは以下の通りです。
- キッチン:油汚れ、食材カス、洗剤など
- 洗面所:髪の毛、石鹸カス、マウスウォッシュなど
- お風呂:髪の毛、皮脂汚れ、石鹸カス、シャンプーの泡
蓄積した汚れは、排水管の詰まりや悪臭を引き起こす恐れがあります。
さらに状況が悪化すると漏水などのトラブルに発展する可能性もあるため、定期的なメンテナンスにより予防することが大切なのです。
排水管の劣化を予防するため
排水管高圧洗浄は、排水管の劣化を予防するためにも非常に重要な役割を持ちます。
築年数の古いマンションでは配管に鋳鉄管が使われていることがあります。
鋳鉄管は油脂汚れに弱い性質を持つため、汚れを放置していると排水管が劣化しやすくなるのです。
詰まりや悪臭といったトラブルだけにとどまらず、排水管の破損といった大きなトラブルにつながる可能性もあります。
マンションの寿命を伸ばすため
排水管高圧洗浄は、マンションの寿命を延ばすためにも大切なものです。
排水管が劣化すると詰まりや水漏れ、逆流などのトラブルが起こりやすくなります。
マンションの寿命にも直結するため、定期的なメンテナンスが必要なのです。
排水管トラブルによる近隣への被害を予防するため
排水管洗浄を行わずに長期間汚れを放置していると、詰まりや水漏れ、逆流などのトラブルが起こる可能性があります。
特に水漏れは該当専有部分の居住者だけでなく、階下の居住者にも影響が出る恐れがあるため注意が必要です。
具体的なトラブルとしては、洗濯機の防水パンからの生活排水の逆流が挙げられます。
このトラブルが起こると階下へ漏水し、真下の部屋の天井から水滴が落ちてくることがあるのです。
このようなトラブルで階下の居住者の生活に支障が出た場合、損害賠償を請求されてしまう恐れもあります。
排水管高圧洗浄は、これらのトラブルを未然に防ぐためにも重要なものなのです。
マンションの排水管高圧洗浄を行うときの注意点
マンションの排水管高圧洗浄を行うときの注意点は4つあります。
- 自分でやるのは危険
- 個人の独断で業者に依頼しない
- 当日は居住者の立ち合いが必要
- 排水口周辺を綺麗にしておく
ここでは上記4つの注意点についてそれぞれ解説します。
自分でやるのは危険
排水管高圧洗浄は専用の機械を購入すれば個人でも行えますが、危険なためおすすめしません。
排水管高圧洗浄を自分でやるリスクは以下の通りです。
- 汚水が逆流する可能性がある
- 排水管が破損する恐れがある
- 汚れがきちんと取れない可能性がある
- 事故が起こる恐れがある
高圧洗浄機による排水管洗浄は、専門的な知識が必要となります。
不慣れな素人が使用するときちんと汚れを除去できない可能性があるだけでなく、排水管の破損や汚水の逆流、思わぬ誤作動によるケガが生じるリスクがあります。
上記のようなリスクがあるため、排水管高圧洗浄は自分でやるのではなく、専門業者に依頼しましょう。
個人の独断で業者に依頼しない
マンションで排水管高圧洗浄を行う際は、個人の独断で業者に依頼しないようにしましょう。
排水管の管理はオーナーや管理会社が行っており、定期メンテナンスで排水管高圧洗浄を行うタイミングも居住者が勝手に決められるものではありません。
トラブルが起きて早急に対応が必要な場合も、勝手に業者に依頼するのではなく、まずはオーナーや管理会社に連絡しましょう。
管理会社側のメンテナンス不足でトラブルが起きた場合、居住者は別途費用負担なく排水管高圧洗浄が行える可能性が高いです。
独断で業者に依頼してしまった場合は、費用が全額自己負担となる可能性があるため注意しましょう。
当日は居住者の立ち会いが必要
排水管高圧洗浄を行う際は、当日は居住者の立ち合いが必要になります。
排水管の洗浄は作業員が室内に入らなくては行えないため、作業当日は予定を空けておきましょう。
マンションの排水管洗浄は基本的に各住戸の排水管をまとめて洗浄するケースがほとんどのため、実施日時をずらすのは難しいです。
どうしても当日の立ち合いが難しい場合は、オーナーや管理会社に入室許可や鍵を渡し、代わりに対応してもらうことになります。
各マンションによって対応が異なるため、相談してみましょう。
排水口周辺を綺麗にしておく
排水管高圧洗浄を行うにあたり、排水口周辺を綺麗にしておくことが大切です。
キッチンの生ごみや浴室・洗面台の髪の毛、洗濯機置き場周辺のほこりなどは綺麗に取り除いておきましょう。
排水口周辺に物が置かれていると作業が行えない可能性があるため、あらかじめ片付けておく必要があります。
また排水管高圧洗浄では外からホースを引き込むため、玄関や廊下も綺麗にしておくとよいでしょう。
まとめ
マンションでの排水管高圧洗浄は、排水管の劣化や悪臭・詰まりなどのトラブルを防ぐために必要なものです。
排水管高圧洗浄の実施頻度はマンションによって異なりますが、1〜2年に1度の頻度で行われるケースが多いです。
具体的な頻度については、オーナーや管理会社に確認してみましょう。
また排水管のトラブルを未然に防ぐためには、定期的に自分でできる排水管洗浄を行うことも大切です。
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