マンションの排水管つまりの責任は誰が負う?修理費用相場や対処法を解説

マンションの排水管がつまってしまった場合、誰がその責任を負わなければいけないのか疑問に思う方も多いでしょう。
マンションの排水管つまりは居住者が費用を負担するケースと、オーナーや管理会社が費用を負担するケースがあります。
この記事では、マンションの排水管つまりの責任の所在について解説します。
排水管つまりの原因や対処法もまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
マンションの排水管つまりの原因
マンションの排水管つまりの原因は、場所によってさまざまです。
具体的には以下のような原因が考えられます。
排水管の場所 | 排水管つまりの原因 |
キッチン | 油汚れ、食材カス、食器用洗剤、爪楊枝などの異物 |
トイレ | 大量のトイレットペーパー、ティッシュペーパー、おむつ、生理用品など |
洗面台 | 髪の毛、マウスウォッシュ、歯磨き粉のフタ、アクセサリー類など |
お風呂 | 髪の毛、石鹸カス、シャンプーの泡、カミソリの刃、詰め替えシャンプーの容器の切れ端など |
ここでは上記の原因について詳しく解説します。
キッチン
キッチンで起こる排水管つまりの原因には以下のようなものがあります。
- 油汚れ
- 食材カス
- 食器用洗剤
- 爪楊枝などの異物
上記の中でも特に大きな原因となるのが、油汚れです。
直接油を流さない場合でも、食材から出る油分を流すことで排水管にこびりつき、つまりの原因となることがあります。
食材カスや爪楊枝などの固形物はヌメリとともに大きな塊となり、排水管をつまらせやすいです。
固形物は排水口に流さず、三角コーナーやゴミ取りネットを設置して処理するようにしましょう。
トイレ
トイレで起こる排水管つまりの原因は以下の通りです。
- 大量のトイレットペーパー
- ティッシュペーパー
- おむつ
- 生理用品
トイレでの排水管つまりの原因で多いのが、大量のトイレットペーパーを流してしまうことです。
トイレットペーパーは水に溶けますが、一度に大量に流すとつまりの原因となります。
また水に溶けないティッシュペーパーやおむつ、生理用品なども流してしまわないように注意が必要です。
ティッシュペーパーは少量であれば一度につまることはありませんが、何度も繰り返していると排水管の中で蓄積され、最終的につまってしまう恐れがあります。
洗面台
洗面台での排水管つまりの原因には以下のようなものがあります。
- 髪の毛
- マウスウォッシュ
- 歯磨き粉のフタ
- アクセサリー類
上記の中でも主な原因となるのが髪の毛です。
ドライヤーをする際に抜け落ちた髪の毛がそのまま流され蓄積されると、排水管がつまってしまうことがあります。
またマウスウォッシュは排水管内の毛髪を分解してヘドロ状になる性質があるため、普段からよく使用する場合は注意が必要です。
お風呂
お風呂での排水管つまりの原因は以下の通りです。
- 髪の毛
- 石鹸、洗髪剤カス
- シャンプーの泡
- カミソリの刃
- 詰め替えシャンプーの容器の切れ端
お風呂での排水管つまりの主な原因となるのは、髪の毛や石鹸カスです。
排水管にこれらが蓄積されると大きな塊となり、排水管をつまらせてしまうことがあります。
カミソリの刃やシャンプーの容器の切れ端など、小さな異物が原因でつまってしまうこともあるため、ヘアキャッチャーを設置しておくなどの対策が必要です。
マンションの排水管つまりの責任は?誰が費用を負担する?
マンションで起こる排水管つまりの責任の所在は誰にあるのでしょうか。
誰が費用を負担するのかは、排水管つまりが起こった原因によって異なります。
ここでは居住者が費用を負担するケースと、オーナー・管理会社が費用を負担するケースそれぞれについて解説します。
居住者が費用を負担するケース
居住者が異物をつまらせてしまった場合や清掃を怠った場合については、居住者が費用を負担しなければいけません。
例えばカミソリの刃やアクセサリー、歯磨き粉のフタなど、固形物を誤って流して排水管がつまってしまった場合、居住者が費用を負担することになります。
ここで重要になるのが、排水管を適切な方法で使用しているかという点です。
固形物を流すことは適切な使い方ではないため、居住者に責任があります。
また排水管は日々少しずつ汚れが蓄積するため、定期的に清掃しなくてはいけません。
居住者にも排水口や排水管を清潔に保つ義務があるため、清掃を怠った場合に生じた排水管つまりについては居住者自身の責任となり、修理費用を負担する必要があります。
オーナー・管理会社が費用を負担するケース
法律で定められている排水管の定期的な点検や清掃を怠っていた場合は、オーナーや管理会社が修理費用を負担しなければいけません。
オーナーや管理会社に課せられる義務には以下のようなものがあります。
- 建築基準法第12条:半年~1年に1回、排水設備の点検報告(配管に腐食や漏水がないかの報告)が義務付けられている
- ビル管理法:半年に1回以上、汚水槽や雑排水槽などの排水設備の清掃が義務付けられている
これらの点検や清掃を怠ったことが原因で排水管つまりが発生した場合、入居者に責任はありません。
またきちんと点検や清掃を行っていた場合でも、排水管の老朽化を見逃していた場合はオーナーや管理会社の責任となります。
マンションの排水管つまりの修理費用相場
マンションの排水管つまりの修理については、業者に依頼することになります。
修理費用は作業内容や排水管の本数、業者によって異なり、相場も5,000〜100,000円程度と幅広いです。
作業内容 | 費用相場 | 具体的な方法 |
薬剤を使用した方法 | 5,000~10,000円 | 薬剤で排水管内のつまりの原因を溶かす方法 |
トーラーを使用した方法 | 10,000~30,000円 | つまりを削り取るトーラーというワイヤー式の器具を使う方法 |
高圧洗浄機を使用した方法 | 15,000~100,000円 | 重度のつまりを解消するために高圧洗浄機を使用する方法 |
最も簡単な作業内容は薬剤を使用した方法で、つまりが軽度な場合は5,000円程度で解決できることがあります。
マンションでの排水管つまりでよく用いられるのは高圧洗浄で、排水管の長さや建物の階数によって変動します。
高層階でつまりの症状が重度の場合には、10万円以上の費用がかかるケースも少なくありません。
マンションの場合、住んでいる階層によって大きく費用が変動しやすいため注意が必要です。
業者によって費用が大きく異なるのはもちろんですが、休日料金や深夜料金など時間帯によって費用が変わるケースもあるため、料金体系をしっかり確認しておきましょう。
マンションの排水管がつまってしまったときの対処法
マンションの排水管がつまってしまったときの対処法として、以下の3つが挙げられます。
- 自分でできる対処法を試す
- 管理会社またはオーナーに連絡する
- 利用できる保険に加入しているか確認する
ここでは上記3つの対処法についてそれぞれ解説します。
自分でできる対処法を試す
排水管のつまりが軽度の場合、自分でできる対処法で解決できる可能性があります。
具体的な方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 大量のお湯を流す
- 排水管用の洗浄剤を使用する
- ラバーカップを使用する
- ワイヤーブラシを使用する
大量のお湯を流す方法は、水圧によって排水管内の汚れを洗い流すというものです。
具体的な手順は以下の通りです。
- 排水管付近に不要になった布切れや雑巾を詰める
- 40〜50度のぬるま湯をシンクの7〜8分目の高さまで溜める
- 布を一気に引き抜く
用意するものも特になく、最も手軽にできる方法といえるでしょう。
排水管がつまってしまったら一度試してみる価値ありです。
この方法でも改善されない場合は、排水管用の洗浄剤を使用したり、ラバーカップやワイヤーブラシを使用したりする方法も試してみてください。
管理会社またはオーナーに連絡する
自分でできる対処法を試してもつまりが解消されない場合には、管理会社またはオーナーに連絡しましょう。
つまりを放置していると水漏れや悪臭などのトラブルを引き起こす恐れがあるため、なるべく早めに連絡することが大切です。
またマンションの中にはこうしたトラブルが発生したときに利用する修理業者を指定してる場合があります。
独断で業者を選ぶとのちのちトラブルに発展する恐れがあるため、まずは管理会社またはオーナーに連絡しましょう。
利用できる保険に加入しているか確認する
排水管つまりの症状が重度になると、水漏れなどにより近隣まで被害が及ぶことがあります。
この場合、保険に加入していると費用の負担を大幅に減らすことが可能です。
火災保険でカバーできるケースもあるため、入居時に加入した保険の内容を確認してみましょう。
まとめ
マンションで発生する排水管つまりの責任は、原因によってその所在が異なります。
居住者が異物をつまらせてしまった場合や清掃を怠っていた場合には、居住者が修理費用を負担しなくてはいけません。
しかしオーナー・管理会社が点検や清掃を怠っていたことで排水管つまりが起きた場合は、修理費用はオーナー・管理会社の負担となります。
排水管つまりが起きたときは、まずは自分でできる対処法を試してみましょう。
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