洗濯物のゾンビ臭とは?嫌な臭いを落とす対策方法や予防方法について解説

洗濯物の嫌な臭いにお悩みの方は多いのではないでしょうか。
何度洗っても復活するため、通称「ゾンビ臭」とも呼ばれています。
この記事では、簡単には落とせないこのゾンビ臭の落とし方について詳しく解説します。
ゾンビ臭の基礎知識や洗濯物の嫌な臭いを予防するための方法もまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ゾンビ臭とは
ゾンビ臭とは、以下の3大臭い悩みの総称です。
- 部屋干し臭
- 干し忘れ臭
- 戻り生乾き臭
洗っても何度も臭いが復活することから、これらはまとめてゾンビ臭と呼ばれるようになりました。
ここではゾンビ臭の原因や伝染力について解説します。
ゾンビ臭の原因は衣類に付着するニオイ菌
ゾンビ臭の原因は衣類に付着するニオイ菌です。
ニオイ菌は大きく分けると『グラム陽性菌』と『グラム陰性菌』の2種類で、グラム陽性菌は人の皮膚由来のニオイ菌、グラム陰性菌は湿った環境下で増殖するニオイ菌となっています。
温度や湿度などの条件がそろった環境下で上記2種類のニオイ菌が増殖すると、衣類から嫌な臭いが発生するようになるのです。
ゾンビ臭は伝染力が驚異的
ゾンビ臭が多くの人を悩ませている理由として、驚異的な伝染力が挙げられます。
この伝染力については、洗濯洗剤メーカーであるライオンが行った実験により明らかになっています。
ゾンビ臭を放つタオルと新品のタオルを水洗い・脱水後に同じ洗濯槽に24時間放置したところ、新品のタオルにゾンビ臭の臭気が移っていたのです。
洗濯の干し忘れはゾンビ臭が伝染する原因になるため、注意しましょう。
また、ゾンビ臭には洗濯後の湿った衣類から発生する『部屋干し臭』や『干し忘れ臭』だけでなく、汗をかくことで発生する『戻り生乾き臭』も含まれます。
同じくライオンが行なった実験によれば、満員電車で触れ合うシャツはわずか10分ほどで臭いが移ってしまうこともわかっています。
ゾンビ臭を消す方法
ゾンビ臭を消す方法として、以下の5つの方法が挙げられます。
- 粉末洗剤を使用する
- 漂白剤を使用する
- 逆性石鹸を使用する
- 乾燥機を使用する
- 煮沸消毒する
ここでは上記5つの方法についてそれぞれ解説します。
粉末洗剤を使用する
ゾンビ臭を消すためには除菌が必要ですが、実は一般的な液体洗剤は除菌ではなく菌の増殖を防ぐ『抗菌』効果を持つものが多い傾向にあり、臭いが残ってしまいやすいです。
一方で粉末洗剤には除菌効果を持つ製品が多く、パッケージにも〇〇%除菌といった文言が記載されているものも見られます。
菌を取り除くことにより嫌なゾンビ臭を防げるのはもちろんのこと、液体洗剤と比べて洗浄力が高いため、黄ばみ汚れなどもしっかり落とすことが可能です。
ドラッグストアなどで簡単に入手できるため、ぜひ試してみてください。
漂白剤を使用する
衣類についてしまったゾンビ臭を落とすためには、漂白剤を使用する方法もおすすめです。
塩素系漂白剤と酸素系漂白剤の2種類あり、それぞれ以下のような違いがあります。
- 塩素系漂白剤:漂白力・抗菌力・殺菌力が強く、トイレ用や台所用に使われることが多い
- 酸素系漂白剤:塩素系よりは漂白力が劣るが、繊維を傷めずに汚れを落とせる
塩素系は漂白力が強く色素を落としてしまうため、白物にしか使用できません。
そのため洗濯に使用する場合は、酸素系漂白剤を選ぶのがおすすめです。
臭いや汚れが気になる衣類を、漂白剤を混ぜたお湯につけ置きした後、通常通り洗濯しましょう。
逆性石鹸を使用する
逆性石鹸は菌を除去する液体で、雑菌が原因で発生する臭いに高い効果が期待できます。
ただし、色物の衣類に使用すると色落ちしてしまう恐れがある点には注意が必要です。
逆性石鹸を500倍程度に薄めた液に2〜6時間程度衣類をつけ置きした後、しっかりすすいでから通常通り洗濯しましょう。
乾燥機を使用する
ゾンビ臭の原因となるニオイ菌は高温に弱いため、乾燥機を使用することで除菌できます。
ヒーター式の乾燥器の場合は除菌できる温度まで上がるため問題ありませんが、ヒートポンプ式の乾燥機は十分に温度が高くならない場合があります。
原因となる菌を取り除くためには60〜70度で1分以上過熱しなくてはいけないため、乾燥機を使用する際は説明書を確認してみましょう。
乾燥機を使用した後は菌の死骸が衣類に残ってしまうため、すぐに洗うことが大切です。
煮沸消毒する
菌は増殖すると『バイオフィルム』を作り出し、洗剤が届きにくくなります。
バイオフィルムは熱に弱いため、煮沸消毒するのが効果的です。
大きめの鍋に大量のお湯を沸かし、臭いが気になる衣類を入れて中火で10~15分程度つけ置きしましょう。
わざわざお湯を沸かすのが億劫な場合は、単体の衣類であれば、洗濯後にラップに包んでレンジで温めるなども有効です。
高温に弱い化繊や天然繊維でも縮むような縫製のものには使用できませんが、綿100%の衣類にはおすすめの方法です。
ゾンビ臭を予防するための洗濯のポイント
ゾンビ臭を予防するためには、以下のポイントを押さえて洗濯をすることが大切です。
- 洗濯物はため込まない
- 洗濯機に衣類を詰め込まない
- 臭いやすいものは裏返して洗濯する
- 洗濯後は早く乾かす
- 通気性のある洗濯かごを使用する
- 洗濯槽を清潔に保つ
- 熱めのお湯で洗う
ここでは上記のポイントについてそれぞれ解説します。
洗濯物はため込まない
ゾンビ臭を予防するためには、洗濯物をため込まないことが大切です。
洗濯物をため込んでしまうと汚れが落ちづらくなり、衣類についた菌が洗濯かごの中で増殖し、臭いの原因となります。
特に夏場は菌が増殖しやすいため、こまめに洗うように心がけましょう。
洗濯機に衣類を詰め込まない
洗濯機に大量の衣類を詰め込んでしまうのは、ゾンビ臭の原因となるため避けましょう。
大量の衣類を詰め込んでしまうことで、洗剤の効果を十分に発揮できず、臭いや汚れが残ってしまうのです。
さらにそれだけでなく、洗濯機の故障の原因となることもあります。
洗濯機に入れる洗濯物は適正量を守り、洗剤や柔軟剤も使用目安に従いましょう。
臭いやすいものは裏返して洗濯する
ゾンビ臭を予防するためには、臭いやすいものは裏返して洗濯することが大切です。
人の皮膚由来であるグラム陽性菌は服の内側に付着するため、臭いの気になる服や靴下などは裏返して洗濯するようにしましょう。
また裏返して洗濯するのは臭い予防になるだけでなく、生地が傷みにくくなったり毛玉ができにくくなったりといったメリットもあります。
ただし表側に汚れがある場合はそのまま洗った方が良いため、状況に合わせて変えてみてください。
洗濯後は早く乾かす
ゾンビ臭を予防するためには、洗濯後は早く乾かすことが大切です。
長時間洗濯槽に湿った状態で放置してしまうとゾンビ臭の原因となります。
また洗濯物を干す際も、できるだけ早く乾燥するように干し方を工夫しましょう。
例えば高い場所に干すようにする、洗濯物同士の間隔をあける、空気の通りが良いところに干すなどです。
洗濯物を早く乾かせるような便利アイテムもあるため、そういったアイテムを活用するのもおすすめです。
通気性のある洗濯かごを使用する
ゾンビ臭を予防するためには、通気性のある洗濯かごを使用する方法もおすすめです。
通気性の悪い洗濯かごを使用していると、洗濯物を干すまでの間に菌が増殖してしまう可能性があります。
通気性があるだけで菌が増殖しにくくなるため、ぜひ試してみてください。
洗濯槽を清潔に保つ
洗濯槽に付く黒カビや雑菌もゾンビ臭の原因となるため、定期的に掃除して清潔な状態に保つことが大切です。
特に6〜9月は黒カビや雑菌が繁殖しやすいため、この時期の掃除は欠かせません。
市販で購入できる洗濯槽クリーナーを使って、カビや雑菌を綺麗に落としましょう。
熱めのお湯で洗う
ゾンビ臭を予防するための方法として、熱めのお湯で洗うことが挙げられます。
臭いが気になる衣類を60度以上のお湯につけ置きした後、洗濯してみましょう。
またお湯取りホースを使って温水で洗濯するのもおすすめです。
ただしお風呂の残り湯には雑菌が多いため、必ず綺麗なお湯を使用するようにしてください。
まとめ
何度洗っても復活するしつこいゾンビ臭は、粉末洗剤や漂白剤、逆性石鹸などを使用することで消すことができます。
またゾンビ臭を予防するためには、普段から洗濯物をため込まない・詰め込まない・放置しないことが大切です。
洗濯物はこまめに洗い、洗濯後はすぐに乾かすようにしましょう。
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