排水溝で使う薬剤のおすすめは?詰まりや予防、掃除で使える成分を解説
排水溝のトラブルで一番困るのは、排水溝が詰まることではないでしょうか?
排水溝の詰まりにはパイプクリーナーが有効ですが、他にも、詰まる前のさまざまな原因に対して有効な使い方ができる薬剤があります。
排水溝のトラブル時の薬剤の選び方、掃除や予防に有効な洗剤や成分など、使用上の注意点も交えて解説します。
「最近流れが悪いな」「詰まりって予防できるの?」とお考えの方は、是非参考にしてください。
目次
排水溝で起こるトラブル
薬剤や洗剤を選ぶには、そのトラブルがどんな原因で起こっているのかを知る必要があります。
まずは、排水溝ではどんなトラブルが起こるのかを見てみましょう。
ヌメリ
ヌメリとは、雑菌が集合体となり形成する生物膜(粘着物質)のことで、バイオフィルムとも呼ばれています。
そのヌメリの原因は雑菌の繁殖ですが、引き金になるものはいくつかあります。
台所の排水溝であれば、食材カスや油汚れ・洗剤カスなど、浴室や洗面所であれば、髪の毛に皮脂汚れや洗剤カスが絡め取られるなどして、そこから雑菌が繁殖し、あの嫌なヌメリが発生します。
そして、ヌメリを放っておくと、最終的には排水溝が詰まったり臭ったりする原因になります。
臭い
排水溝の臭いの原因はさまざまです。
排水溝の構造は複雑で、蓋やゴミ受け、ゴムパッキンや防臭ワンなど、複数のパーツで成り立っていて、その先には汚水が流れていく排水管があります。
至る所に汚れが付きやすく、また溜まりやすいのに加え、目の届かない排水管の奥の方に汚れが蓄積していたり詰まったりすることも、臭いが上がってくる原因になります。
カビ
カビは家中どこにでも生えるものですが、排水溝や水回りに増えるカビは主に黒カビです。
カビを放っておくと、やはりヌメリや詰まりの一因となる他に、胞子を飛ばして他の場所で増える原因になったり、吸い込んでしまうことでアレルギーなどの健康被害を引き起こしたりする場合があります。
詰まり
排水溝のトラブルで一番困るのは、詰まりが発生して水が流れなくなることでしょう。
上記で紹介したさまざまな原因が重なることで起きるこの詰まりは、目の届かないところで起きてしまった場合がとても厄介で、業者でなければ対処できないケースも出てきます。
排水溝で使う薬剤とは
排水溝で使用する薬剤は、メンテナンスの目的や起きたトラブルに適したものを選ぶことで効き目が発揮されます。
どんなトラブルに対してどの薬剤がどんな風に効くのかをご紹介します。
カビには次亜塩素酸ナトリウム
排水溝やその周りで発生する黒カビは、とても生命力が強く、見た目できれいになったとしても、深く張った根を根絶しない限り、また生えてくることがある厄介な汚れです。
そんなカビには、「次亜塩素酸ナトリウム」を主成分とした、カビ取り剤などの塩素系の漂白剤や洗浄剤が有効です。
塩素系の薬剤は、その強い酸化力で菌の細胞膜や細胞壁を破壊し、中のタンパク質や核酸を変性させるという、殺菌効果があります。
除菌と乾燥が大敵のカビにとっては最適な薬剤です。
また、次亜塩素酸ナトリウムはタンパク質を溶かすので、浴室の排水溝に溜まる髪の毛などにも効果があります。
普段のお掃除には中性洗剤
どんな排水溝のトラブルも、元々の原因が汚れであれば、毎日のお掃除が予防になるのは言うまでもありません。
中性洗剤は材質を選ばないので、どんな排水溝にも使用できますし、よほどでなければ、効き目の強い薬剤のように、使い方を誤り健康被害に繋がる心配はありません。
最近は除菌効果のある中性洗剤も出回っているので、毎日使用することで雑菌の繁殖をある程度抑える効果も見られるでしょう。
詰まりには水酸化ナトリウムと次亜塩素酸ナトリウムをダブルで
排水溝が詰まって水が流れない場合は、水酸化ナトリウムと次亜塩素酸ナトリウムが主成分の、所謂パイプ洗浄剤(パイプクリーナー)が有効です。
液体やジェル状、粉末タイプなどがあり、頑固な詰まりの元となる汚れや塊、ヌメリの除去が可能で、汚れに留まりやすい高粘度タイプが頑固な詰まりによく効きます。
油の分解が得意な水酸化ナトリウムの含有量が多いパイプクリーナーは、台所の排水溝に向いています。
浴室の排水溝には、髪の毛に対して効果が高い次亜塩素酸ナトリウムの方が多く含まれているパイプクリーナーが有効です。
成分表記で先に書かれている成分の方が多く含まれているので、適した方を選びましょう。
パイプクリーナーに関しては、洗剤というよりは薬に近い商品が多いので、取り扱いや注意点などをしっかり認識した上でのご購入をおすすめします。
カビ対策や除菌にはアルコール
カビは次亜塩素酸ナトリウムで除去できますが、深く張られた根を除去し損ねると、すぐまた生えてきてしまいます。
排水溝で発生するヌメリも、雑菌の繁殖によるものです。
カビ掃除をしたら、再発を防ぐため、仕上げにアルコールをなじませるように拭いたり、日頃のお掃除の最後にスプレーしたりすると、カビやヌメリの予防になります。
トイレには酸性タイプ
トイレの詰まりの場合は、原因が異物を落としたなどの場合、薬品や薬剤、洗剤などでは対処できませんので業者への依頼が必要です。
トイレットペーパーや汚物など、本来流すことができるものの場合、台所や浴室に使用する水酸化ナトリウムや次亜塩素酸ナトリウムが主成分のパイプクリーナーが使用できます。
しかし、トイレ特有の詰まりの原因になる尿石が原因の場合、酸性タイプの薬剤が有効で、トイレが詰まった場合に特化した洗浄剤がさまざま出回っています。
皆様がよく耳にする「サンポール」も、酸性タイプになります。
自然に優しい方法もある
塩素系の鼻にツンとくる臭いが苦手だったり、水酸化ナトリウムは劇物のイメージで怖かったりと、あまり薬剤を使いたくないという方もいらっしゃるかと思います。
あまり重症でない詰まりや、ちょっと酷い汚れをきれいにする程度なら、重曹とクエン酸(酢など)を使う方法もあります。
例えば排水溝の詰まりの場合は、重曹を振りかけた後、水に溶いたクエン酸か酢を回しかけます。
すると泡が発生しますので、暫く待ち、泡が引いたら水で流します。
軽度な詰まりやこびりついた汚れのうちに選べる方法です。
環境に優しい微生物
薬剤ではないので即効性はありませんが、微生物の力を借りて、普段から排水溝をきれいに保って詰まりを予防する方法として、微生物(バイオ洗浄剤)という手もあります。
バイオと酵素が汚れに作用するまで少し時間がかかりますが、普段からきれいな排水溝を保つことで、トラブルが起きにくくなります。
アルコール以外での雑菌の除菌抗菌には、天然酵母由来の除菌スプレーなどがあり、薬剤が苦手な方の選択肢となります。
排水溝に薬剤を使うときの注意点
排水溝に使う薬剤には、効果が強力な成分もありますので、説明書をよく読み、正しく安全に使いましょう。
排水溝に薬剤を使う際の、重要な注意事項をご紹介します。
「混ぜるな危険」に気を付ける
水酸化ナトリウムや次亜塩素酸ナトリウムは塩素系の薬剤ですが、これにトイレの洗剤に多い酸性の薬剤を混ぜると、塩素ガスが発生して大変危険です。
トイレが詰まった際、先に塩素系のパイプクリーナーを試してから、後で酸性の薬剤を使用するという場合は、十分に水を流すか、日を変えて使用しましょう。
中性洗剤はどちらの薬剤にも影響を受けないので、一緒に使うことが可能です。
必ず換気して、直接触らない
塩素系漂白剤を使っていると、ツンとした臭いがするのはご存じかと思いますが、多量に吸い込んだ場合は健康被害になる可能性があります。
そして、うっかり直に触ってしまうと皮膚がぬるぬるしますが、あれは手のたんぱく質を分解している状態なので、しっかりと洗い流す必要があります。
それほど強力な薬剤を使うわけですから、マスクや手袋、できれば目の粘膜を保護するゴーグルも装備した上で、風通しを良くするなど、しっかり換気しながら掃除を行うようにしてください。
普段の掃除を大切に
排水溝が詰まるのは、それまでに積み重ねてきた汚れが原因となっているはずです。
しかし、普段のお掃除をきちんとしていれば、頻繁に強力な薬剤を使わなければならない事態には、そう何度もならないと思います。
自宅の設備を大切に長く使うことにも繋がりますので、汚れを普段から溜めないよう、きちんと掃除をして清潔を心がけましょう。
まとめ
排水溝に効く薬剤について、成分や使用方法、苦手な方のための代替え案をご紹介してみました。
程度によっては業者を呼ぶ必要がありますが、やはり、普段のメンテナンスをしっかり行い、予防するのが一番の対策といえるのではないでしょうか?
株式会社スリーケーの「排水管洗浄液」は、微生物の力を利用し、排水溝から排水管の奥まで、詰まりの原因になるヌメリを剥離し汚れの再付着の防止にも効果的です。
そして「除菌と消臭 達人ミスト」は、日頃のメンテナンスに加えることで、雑菌の繁殖を防ぎます。
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