残り湯で洗濯しても大丈夫?再利用による洗濯のメリットと仕上がりをよくするコツ
洗濯機で洗濯するときに、お風呂の残り湯を使うと節約になるという話を聞いたことはありませんか?
しかし、「残り湯が汚れているのでは」「雑菌が繁殖して臭いの原因になるのでは」と心配になる方も多いことでしょう。
この記事では、残り湯を再利用した洗濯の正しい行い方と、残り湯を洗濯に使うコツを詳しく紹介します。残り湯の再利用を考えている方はぜひ参考にしてください。
目次
残り湯で洗濯はNG?
お風呂の残り湯を洗濯に使うのは節約になりますが、汚れや臭いが落ちるか心配な方も多いことでしょう。
お風呂の残り湯には体の皮脂汚れやホコリなどが含まれていますが、洗濯には大きな影響はありません。
ただし、以下の点には注意が必要です。
お風呂の残り湯は洗濯の時だけ使う
お風呂の残り湯は『洗い』の時だけ使い、『すすぎ』はきれいな水道水を使いましょう。
最初の『洗い』段階で残り湯を使い、すすぎの段階できれいな水を使うことで、洗濯物がより清潔になります。
この方法なら、節水を楽しみながら、シミやニオイの問題を最小限に抑えることができます。
お風呂の残り湯は清潔に
湯船のお湯が汚い状態では、洗濯への使用に適しません。そのため、湯船に浸かる前にまず体を洗い、使用後には浴槽に浮いている汚れを取り除くようにしましょう。
垢の蓄積を防ぐには、湯船でお湯につかりながら垢をすくうのも有効です。また、湯船につからないときはフタを閉め、ホコリなどが入るのを防ぐのもよいでしょう。
このような習慣によって残り湯の汚れや細菌を減らすことができます。浴槽を清潔に保つことで、快適な入浴を楽しめるだけでなく、掃除の手間も省け、節約にもつながります。
洗濯は早めに
お風呂の残り湯を使った洗濯をお考えの場合、夜間に行うのもおすすめです。その理由は、お風呂の残り湯は一晩置くと雑菌が繁殖してしまうからです。
夏場など、条件が揃えば、ひと晩で数千倍に増殖するというデータもあります。
洗濯は「明日の朝でいいか」と後回しにしがちですが、残り湯を使用する場合には、なるべく夜に終わらせましょう。夜に洗濯すれば、節約になるだけでなく、雑菌の繁殖が少ない内に水が使用できて衛生的です。
残り湯洗濯の手順
洗濯物を残り湯で洗う方法をご紹介します。以下の手順に従ってお試しください。
【準備するもの】
- 残り湯洗濯用のポンプまたはバケツ
- お好みの洗剤と柔軟剤
洗濯の手順
- 洗濯機に洗濯物を入れて電源をONにします。
- 残り湯を入れるためにポンプをセットします。または、バケツを使用して残り湯を洗濯機に注ぎます。※洗濯物がひたひたになるくらいの量を目安に入れてください。洗濯機のセンサーが水量を認識し、必要な場合には自動的に水を補充します。
- 洗濯機のセンサーが示す水位に合わせて洗剤を投入します。
- 洗剤が入ったら、洗濯をスタートします。
- 洗濯が終わったら、水道水を使ってすすぎを行います。この時、柔軟剤も投入します。
- 最後に脱水を行います。
- 洗濯物を干して完了です。
以上が、残り湯洗濯の手順です。お試しいただき、効果を実感してください。
残り湯を使用した洗濯の仕上がりをよくするコツ
お洗濯をするときの注意点に加え、よりよい仕上がりにするために、次のことをお試しください。
ぬるま湯を使う
洗剤を効果的に使うために、洗濯の際はぬるま湯を使いましょう。温かい残り湯は洗剤の効果を高め、汚れを効率よく落とすことができます。
先述のように夜に洗濯をするか、遅くとも早朝に洗濯機を回すと、衛生的でもあります。
部屋干し用の洗剤を使う
毎日の洗濯に残り湯を活用する場合は、部屋干し用の洗剤を選ぶとよいでしょう。このタイプの洗剤には除菌効果があり、雑菌の繁殖を抑えてくれます。
部屋干しの場合、湿度や温度の管理が難しく、雑菌の繁殖が気になりますが、部屋干し用の洗剤を使うことで、効果的に雑菌を防ぐことができます。
漂白剤をプラスする
頑固な汚れが気になる場合は、酸素系漂白剤(ワイドハイターなど)を洗濯物に加えることをおすすめします。
酸素系漂白剤には殺菌効果があり、残り湯でも効果的に汚れを落とすことができます。
また、酸素系漂白剤は繊維に優しく、色柄物にも使用できます。汚れた部分に適量の酸素系漂白剤を加えて洗濯すると、よりきれいな仕上がりになります。
セスキ炭酸ソーダをプラスする
洗濯中の雑菌の繁殖を抑えたい場合は、残り湯にセスキ炭酸ソーダを入れてみましょう。セスキ炭酸ソーダには、油性汚れを乳化させて落とす働きがあります。
また、無機物なので雑菌のエサになり難く、環境への負荷も少ないです。
入浴後の残り湯に少量のセスキ炭酸ソーダを振りかけてかき混ぜると、衛生的な洗濯ができます。セスキ炭酸ソーダは皮脂汚れにも効果があります。
部屋干しのコツについて知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
関連記事:部屋干しはお風呂場で!5つのメリットやポイント、注意点を詳しく解説
残り湯を洗濯に再利用するメリット
洗濯に残り湯を使うというと節水を連想する人が多いかもしれませんが、メリットはそれだけではありません。
実は、残り湯は洗濯の過程で、汚れを落とすのにとても重要な役割を果たしているのです。以下、詳しく解説します。
水道代の節約になる
残り湯を洗濯に使えば、水道代の節約になります。毎日の洗濯で、少しずつ節約が積み重なり、家計の負担を減らすことができます。
特に、お子さんの人数が多いご家庭や、部活などで洗濯物の量が多いご家庭では、1日に数回以上洗濯することを考えれば、さらに節約になるでしょう。
洗濯回数や残り湯の量によって節約額は異なりますが、残り湯を再利用することで年間数千円以上の節約も期待できるのです。
お湯で洗うと汚れが落ちやすい
残り湯を使うことで汚れが落ちやすくなるのも、洗濯における大きなメリットです。洗濯物の汚れは、お湯の温度が高いほど効果的に溶ける傾向があります。
一般的な水道水の温度は年間平均17.1℃で、冬場はさらに低くなります。しかし、お風呂の残り湯は冬でも翌日まで20~25℃と温かく、汚れをより効果的に落とすことができます。
この温かい残り湯を使うことで、洗濯物への汚れの浸透が促進され、洗濯物がよりきれいになります。
残り湯を洗濯に再利用するデメリット
メリットの多い残り湯の再利用ですが、いくつか気をつけるべきデメリットもあります。
色落ち・色移りの可能性
洗濯時に熱湯を使用すると、洗浄力は高まりますが、同時に色落ちや色移りのリスクが高まります。特にデニム素材や濃色の衣類の洗濯には注意が必要です。
また、白い衣類を洗濯する際、入浴剤などを含んだ残り湯を使用すると色移りの恐れがあります。このような場合は残り湯の使用を控えてください。
洗濯物へのダメージの可能性
ナイロンやポリエステルなど、お湯に弱い素材もありますので、これらの素材の衣類を洗濯する場合は注意が必要です。このような場合は水を使用した方が安全です。
入浴剤の使用にも注意が必要
洗濯に使用する入浴剤を選ぶ際にも注意が必要です。入浴剤のパッケージを確認し、洗濯に使用できるかどうかを確認してください。
洗濯に使えない入浴剤の場合、色移りの原因になったり、洗濯物や槽を傷めたりすることがありますので、必ず確認しましょう。
時間が経つとお湯が汚れる
入浴後、時間が経つとお湯が汚れてくるのは避けられません。残り湯は衛生面を気にされる方にはデメリットです。
雑菌は時間の経過とともにどんどん繁殖していきますので、衛生面を気にされる方は残り湯を放置せず、速やかに洗濯に使う、入浴前に体をよく洗うなどの注意が必要です。
残り湯には主に人の皮脂汚れが含まれています。皮脂汚れや雑菌は洗濯用洗剤で十分に落とせるので、過度に心配する必要はありません。
ただし、極端に汚れた水を使うのは避けましょう。衛生面の不安を解消するためにも、できるだけきれいな残り湯を使うことが大切です。
まとめ
お風呂の残り湯を洗濯に使うことは、水道代の節約や汚れ落ちがよくなるなどのメリットがあります。
しかし、色落ちや色移り、洗濯物の傷み、入浴剤の影響、雑菌の繁殖などのデメリットもあります。残り湯で洗濯する際は、今回ご紹介したポイントに注意しましょう。
これらを実践すれば、残り湯洗濯の効果も期待できます。毎日のお洗濯を効率よく、節約しながら衛生的に行いましょう。
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