×

マンションの排水管の構造を知ってトラブル予防!万が一の対処法も紹介

マンションの排水管の画像

マンションやアパートなどの集合住宅の場合、排水管のトラブルで他の住人に迷惑をかけることを心配する人は多いと思います。

この記事では、マンションのような建物の排水管の構造や、マンションの排水管が詰まる原因、詰まってしまった場合の対処法などを紹介します。

構造や詰まる原因を知ることでトラブルの予防につなげ、もしトラブルになった場合にも慌てずに対処できるよう、ぜひ参考にしてください。

マンションの排水管の構造

マンションの排水管の画像

マンションは住戸数が多いため排水管の構造が複雑に感じられますが、どのような仕組みで成り立っているかを理解すれば、普段の生活で何に気をつければいいのかが分かるでしょう。

マンションの排水管の構造について紹介します。

専有部分と共用部分

マンションの排水管には、各住戸の排水のために設置された専有部分の排水管と、マンションの全ての住戸の排水のために設置された共用部分の排水管とがあります。

各住戸の排水口から流れ出た排水は専有部分の排水管を通り、共用部分の排水管によって、他の住戸の排水と合流し、一緒に排水されます。

雑排水の排水管の配管はマンションによって構造が違う場合がありますが、詰まりの原因が専有部分にあれば自分で対応でき、共用部分に問題があれば管理者への相談が必要になるなど、対処法が変わってきます。

このような構造により、責任の所在は必ずしも自分ではない場合があるため、慌てずに対応しましょう。

汚水・雑排水・雨水

マンションの排水の種類には、トイレから出る汚水と、それ以外のキッチンなどから出る雑排水と、ベランダなどから出る雨水の3種類があります。

このうち雨水は自然現象による排水のため、汚水や雑排水を処理する排水に混ぜてしまうと、処理能力を余分に使用することになるため、別に排水されるのが一般的です。

汚水と雑排水の排水方法は次で紹介するように、マンションの排水構造によって、まとめて排水するか別々に排水するかに分かれます。

合流式と分流式

汚水と雑排水は、まとめて一緒に排水する『合流式』と、別々に排水する『分流式』のどちらかで排水されます。

合流式は築年数が古いマンションに多く、縦に伸びる排水管で汚水と雑排水を(マンションによっては雨水も)合流させる構造になっていて、設置や維持は低コストで済みますが、トラブル時の被害が拡大する危険性があります。

一方分流式は雑排水と汚水の別だけでなく、詰まりやすいキッチンからの排水をさらに別にしているケースもあり、詰まりなどのトラブルが起きにくいのがメリットです。

リスクをできるだけ避けたい場合は、最近のマンションの主流である分流式のマンションがおすすめです。

通気管は重要な設備

排水管には通気管が設置されていて、排水のための空気抜きをする重要な役目を果たしています。

ストローの飲み口を塞ぐと中の水が流れ出ないのと同様、排水管も空気を入れなければ排水できません。

そのため排水管には、排水管を延長した上部や、必要とされる各部位から配管を引く形で、通気管が設置されています。

各住戸のバルコニーなどに設置されている場合がありますが、臭気を完全に防止できないなどの問題が起こりがちです。

通気管が住戸にある構造の場合は場所の把握や問題発生時の対処などの注意が必要です。

排水方式の違いもある

マンションは大体が自然排水(重力式排水)のため、ポンプ等が必要ありませんが、勾配がとれない土地の場合はポンプなどの機械に頼る強制排水(機械式排水)を利用している場合があります。

機械式排水は大きなビルなどで多く見られますが、集合住宅でも利用されているケースもあります。

メンテナンスなどの管理は住人の役割ではないですが、機械の故障が排水不良の原因になりえることは知っておくとよいかもしれません。

マンションの排水管は詰まりにくい構造

マンションの排水管は上階から下階へと縦方向に伸びる排水管が多く、階層が高いほど排水に勢いがあり流れがよいため、詰まりにくいとされています。

排水管の詰まりについては、戸建ての場合は高さがないため、緩やかな勾配による自然排水が一般的です。

その点、マンションの場合は垂直に伸びる立て管のため排水の勢いがよく、排水管内部に汚れの付着や蓄積がしにくいため、詰まるリスクは戸建てより少ないといえます。

マンションの排水管の清掃

排水管洗浄ホースの画像

マンションの排水設備の重要なメンテナンスである、排水管清掃について紹介します。

マンションの排水管の清掃は誰の義務か

マンションの排水設備の管理は、オーナーや管理会社が行います。

じつはマンションの排水管の清掃については、直接的な法律に定められてはいませんが、以下に明記されたルールがあります。

排水管の清掃を行わずに放置すると、環境が不衛生になったり排水管の腐食や漏水などのトラブルが発生し、清掃以上の費用がかかる事態に発展しかねません。

このようなことが起こらないよう、マンションという集合住宅の衛生環境を維持・管理するために、オーナーや管理会社は清掃に取り組む必要があります。

清掃の頻度

マンションの排水管の清掃頻度は、築年数が10年未満の場合は2年に1回、10年を超えている場合は1~2年に1回以上が一般的です。

厚生労働省からは半年に1回の清掃が推奨されていますが、相応の費用がかかることから、頻回での清掃は難しいでしょう。

排水管の清掃時は専有部分も対象になるため、立ち合いのもとに行われる作業もあります。

排水管の清掃は大切な排水設備を長く快適に使用するために必要なメンテナンスのため、オーナーや管理会社と住人とで協力しあって進めましょう。

マンションの排水管が詰まった時の対処法・注意点

排水管が詰まって水があふれたイメージ画像

マンションの排水管が詰まった場合、専有部分と共用部分のどちらが詰まったのかが一見では分からないため、注意が必要です。

マンションの排水管が詰まったときの原因や対処法・注意点を紹介します。

マンションの排水管が詰まる原因

マンションの排水管は詰まりにくい構造ですが、万が一でも詰まらせると、自分だけでなく近隣住人にも被害が及ぶこともあるため、日常の使い方に十分な注意が必要です。

実際に排水管が詰まるのは、キッチンの油汚れやトイレットペーパーの流し過ぎ、浴室・洗面所などの小さなゴミや洗濯パンの未清掃、異物など、戸建ての場合と比べても原因に大差はありません。

マンションの排水が構造上は詰まりにくいといっても、階数も戸数も著しく違うため、それぞれが流す小さなゴミや汚れが積み重なった場合を考えなければいけません。

専有部分の詰まりの場合

まずは一般的な以下の方法を試してみて、改善するようなら専有部分の詰まりが原因かもしれません。

  • 液体パイプクリーナー
  • ラバーカップ
  • ワイヤーブラシ

多くの液体パイプクリーナーの成分はトイレの詰まり解消に向いていないことが多いため、トイレが詰まったら、汚水を汲み出してから50℃程度のお湯を流して30分置いてみましょう。

それでも流れない場合は針金ハンガーを伸ばして、先を釣り針のように丸め、詰まったものを引っかき出すのも効果的です。

ラバーカップはトイレだけでなく台所で使用できるタイプもあるため、常備しておくと手軽に使えておすすめです。

ワイヤーブラシは場合によっては排水管を傷つける場合があるため、力任せにせず、先端のブラシで汚れを絡めとったり油汚れを削る程度で使用します。

排水管つまりの原因と対処法!使用する洗剤や道具を紹介

共用部分の詰まりの場合

上記の方法を試してみても解決できない場合は、専有部分以外で問題が起こっているかもしれないのと、自己判断で業者に依頼してはいけない場合があるため、まず管理会社やオーナーに連絡しましょう。

マンションの排水管設備では、問題が起こると他の住戸に影響を与えたり受けたりしている場合があり、独断での修理は問題点の把握を難しくする可能性があります。

自宅でどのような対策を試したのかを報告するのも状態把握の一端となるため、必ず連絡して、対処してもらいましょう。

まとめ

マンションの排水管は戸建てよりも構造が複雑であり、共用部分とつながっているため使用には戸建て以上の注意が必要です。

ゴミを流さないようにするのはもちろんですが、生活排水にはどうしても流れてしまう汚れが含まれ、予防にも限界があります。

株式会社スリーケー排水管洗浄液なら、バイオの力がマンションの長い排水管のさまざまな汚れを分解し再付着も防ぎ、数回使用していただくことで排管の奥までキレイな状態を持続しやすくなります。

環境にも優しい排水管洗浄液は、こちらからお買い求めいただけます。

この記事も読まれています