排水口の臭いはどうすれば良いの?臭いの原因と改善方法をご紹介
キッチンや洗面所、浴室など「水回りが臭う」と感じた経験がある方は多いのではないでしょうか。実は、その臭いは排水口からきている可能性があります。
排水口は掃除しづらいこともありなかなか手が出ない部分でもあります。しかし、放置すればするほど臭いも汚れもこびりついていくものです。
本記事では、ご家庭の水回りの臭いについて原因や対策をご紹介します。排水口掃除専用の商品もありますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
目次
排水口の臭いの原因
そもそも、なぜ水回りでは臭いが発生しやすいのでしょうか。まずは排水口の臭いの原因をご説明します。
排水口と密接に関係する排水管の役割
排水口と密接に関係しているのが排水管です。臭いの原因についてお伝えする前に排水管の役割について先にご説明します。
通常、キッチンや洗面所、浴室、トイレといった水回りには必ず排水管があり、排水口と直結しています。そして、この排水管はさまざまな役割を担っています。
一つ目は、S字管による異臭や害虫を防ぐ役割です。排水口から臭いが漏れたり、害虫が上がってこないように封水と呼ばれる水が溜まっています。
二つ目は、排水桝による異物を分離させる役割です。汚水に混ざっている油やゴミなどを排水枡に沈殿、分離させます。そうすることで排水管の詰まりを防ぎます。
三つ目は、汚水を適切に排水する役割です。日常生活で発生した汚水が自然と外へ排水されるように勾配等をつけることで逆流などを防ぎ、正しく機能しています。
排水口から臭いがする理由
排水管(S字管)が異臭を防ぐ役割を担っているにもかかわらず、何故排水口から臭いが発生してしまうのでしょうか。その大きな原因は、排水管の汚れが挙げられます。
日常生活で出る排水にはさまざまな汚れや異物が混ざっています。キッチンでは油汚れや食べかす、洗面所では髪の毛や整髪料に化粧品、浴室では皮脂や石鹸カスなどは普通に生活をしていても必ず発生する汚れや異物です。
その他にも、長期間水を流さないことにより、下水の臭いを防ぐための封水が無くなることが原因になったりすることもあります。
乾燥が原因で引き起こされた臭いの場合は水を定期的に流すことなどで臭いの発生を防ぐことができますが、排水管の汚れが原因となって発生した臭いについてはしっかり対応をしないことには改善することができません。
できるだけ普段から掃除をするなどして対策をすることが大切です。
また、水回りの箇所によって臭いが発生する原因も多少異なります。それぞれの箇所について詳細にご説明します。
排水管の不具合がなぜ起こるのかは、下記でも詳しく記載していますので参考にしてみてください。
▶排水管の排水の不良、詰まりはなぜ起こるか?清掃方法の大まかな種類も紹介
キッチンが臭う原因
家庭の中で、生ものを扱う場所であるキッチンは特に臭いが発生しやすい箇所の一つです。料理中に出た生ゴミや、調理器具にこびりついた油汚れ、食器を洗う際に流れた食べかすなどが混ざることで排水口や排水管にぬめりがこびりつきます。
そして、このぬめりに重なってゴミが付着していくことで水が流れづらくなってしまいます。水の流れが悪くなることでまたゴミがたまっていくという悪循環が生まれてしまうのです。
排水管がつまり水の流れが悪くなるとシンク内にまで水が貯まってしまいます。シンク内に水が貯まるということは、一度排水管に流れた汚い水がシンク内に上がってきているということです。これに不快感を覚える方も多いのではないでしょうか。
さらには、ぬめりが発生することで害虫の発生にも繋がります。さまざまな悪循環を引き起こすため、このぬめりは放置せずすぐに掃除をすることでぬめり汚れや臭い生臭さを防ぎましょう。
また、まれに「排水口からガスの臭いがする」と感じる方もいらっしゃいますが、この場合は下水の臭いの可能性が高いです。
特に築年数が経過している家庭の場合は排水管やパッキンなどが劣化している可能性もあるため、心当たりがある方は一度水道サービスに相談してみても良いかもしれません。
キッチンの排水口が臭う原因や対処法などについては下記のリンクでも詳しくご紹介していますので、ぜひ参考になさってください。
▶キッチンの排水口の嫌な臭いの原因とは?対処法と予防法を紹介
洗面所が臭う原因
洗面所では生ものは使わないものの、スタイリング剤を使った手を洗ったり、髪の毛が流れたり、歯磨き粉などぬめりのあるものを流したりとさまざまな原因で汚れが発生します。
使用時の排水量も少ないことが多く、排水口付近に汚れが残りやすいため、臭いが発生しやすいです。
また、洗面所では綿棒やヘアピン、髪ゴムなど小さいものを使うことも多く、誤って流してしまうこともあります。排水管につまったそれらの異物に、さらに汚れやゴミが付着し異臭を放つ可能性もあり得ます。
このように異物が排水管に流れてしまった場合は自力で取り除くことが困難で、水道サービスを利用しなければいけない可能性もでてきます。
浴室が臭う原因
浴室は、洗面所以上に汚れやごみが溜まりやすい箇所です。髪や身体の毛だけではなく皮脂、髪や身体を洗うときに使用する洗剤などさまざまなものが排水管に流れていきます。
最近では排水口に設置することでゴミを排水管に流さない商品もでていますが、それだけでは完全にぬめりの予防をすることは難しいため、しっかりぬめりを落とす掃除をする必要があります。
トイレが臭う原因
トイレは汚水を流す場所であるため、特につまりが発生しやすいです。汚物だけではなく、トイレットペーパーを流したり、流せるタイプの掃除クリーナーを流したりすることでつまりに繋がることもあります。
トイレの排水管、排水口の臭い対策には他の水回りより特に力を入れて掃除をする必要があります。
排水口の臭いの取り方
臭いの原因についてはお分かりいただけましたでしょうか。ここからは、臭いの改善に有効な方法をご紹介していきます。
今臭いが気になっている箇所はもちろん、まだ臭いが発生していない箇所についてもしっかり対策をすることで水回りの臭いを防ぎましょう。
排水口の臭いを取る方法①過炭酸ナトリウムを使う
一つ目にご紹介するのは、過炭酸ナトリウムを使った臭い取りです。以下の手順で掃除をします。
簡単な排水口洗浄・消臭に
- 排水口に約50℃のお湯を流す
- 過炭酸ナトリウムを振りかける
- 30分〜1時間程放置する
- 水で流す
排水口のパーツなどを浸け置き洗浄したいときに
- 排水口のゴミ受けと防臭ワンを外す
- 排水口キャップをはめ、約50℃のお湯を流しお湯をためる
- 取り外した防臭ワンをはめ、さらにお湯を流す
- 過炭酸ナトリウムをふりかける
- 軽く混ぜ、排水口を覆う程度の泡が発生したら30分ほど放置する
- 30分経過後、炭酸のしゅわしゅわ感がなくなっているか確認する
- 防臭ワンや排水口をブラシでこすりながら水で流す
- 取り外したゴミ受けと防臭ワンを取り付ける
掃除をする際は手が汚れたり、肌荒れしないようにゴム手袋や使い捨ての手袋を用意しておくと安心です。また、部品の細かい部分を掃除したい時は歯ブラシや綿棒を使ってこすってみると良いでしょう。
排水口の臭いを取る方法②液体パイプクリーナーを使う
続いてご紹介するのは、液体パイプクリーナーを使った臭い取りです。
ぬめりなどから発生する臭いを取りたい場合は、水酸化ナトリウムの濃度が1%以下のものでも効果的です。しかし、排水管が詰まりかけている場合などは水酸化ナトリウムの濃度が1%以上ある方が改善しやすいです。
排水管の臭いと同時に詰まりを改善したい方は、成分に注意しましょう。完全に詰まってしまっている場合には、ラバーカップや、最悪の場合業者を呼ばないといけないこともあります。
液体パイプクリーナーを使った臭い取りは、以下の手順で行います。
- 排水口のふたやゴミ受け、排水トラップを取り外す
- 排水口に向かって液体パイプクリーナーを流し入れる
- 15分から30分ほど待つ
- 十分に水を流す
液体パイプクリーナーを使うときの注意事項は、使用方法を守ることです。完璧に臭いを落としたいからと言って指定容量より多く使ったり、待ち時間を長くするとかえって効果が下がってしまう可能性があります。
1度では臭いが落ちない場合は何回か繰り返してみると良いでしょう。
排水口の臭いを取る方法③排水管洗浄液を使う
最後にご紹介するのは、排水管洗浄液を使った臭い取りです。排水管洗浄液は、先にご紹介した二つの方法と違い、使用以前の臭い改善はもちろんのこと使用以降1カ月間の臭いを防ぐ効果も持ち合わせています。
排水管洗浄液を使った臭い取りは、以下の手順で掃除をします。
- 排水口に向かって排水管洗浄液を流し入れる
- 4時間以上放置する
排水管洗浄液は、この手順だけで完了します。排水管洗浄液を流し入れた後4時間ほど置いていただいた方が効果的です。そのため、就寝前や外出する前に流しておくことをおすすめします。
その後、大量の水を流していただくなどの必要はありません。
排水管洗浄液はキッチンや洗面所、浴室、トイレ、洗濯機下の排水口などさまざまな箇所で使用することができることも特徴的です。
排水管洗浄におすすめの天然バイオ剤については、下記のリンクで詳しくご紹介していますので参考になさってください。
▶排水口の臭いを解消する天然バイオ剤がもたらす5つの効果を紹介
まとめ
排水口の臭いについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。普段からの対策も必要ですが、仮に異臭が発生してしまった場合でもしっかり掃除をすることで改善することができます。
最近では水回り専用の掃除用品がたくさん売られています。「結局のところどれを使うのが良いのか分からない」「異臭に効果的な商品を使いたい」という方は、ぜひ本記事を参考に商品を選んでみてください。
水回りは私たちが生きていく中で必ず利用する場所だからこそ、気持ちよく生活できるように普段から清潔にしておきましょう。