お風呂の排水溝に常に水が溜まっている原因は?すぐにできる応急処置と解決方法を解説!
お風呂の排水溝から水があふれるのは困りものです。なぜ水があふれてしまうのか原因がわからず、どうしたらいいのか知りたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、排水口から水があふれてしまう原因や解決方法、さらに排水口から水があふれたときの応急処置についても詳しく解説します。
排水口から水があふれて困っている方は、ぜひご一読ください。
目次
浴槽の水の流れ
まずは、浴槽の水がどのように排水されるのか、その仕組みを解説します。
浴槽の排水口は、多くの家庭で洗い場からの排水と浴槽からの排水が一つの排水口に集まっています。
洗い場からの排水は、洗い場の排水口を通り、排水トラップを通って排水口に流れます。
同様に、浴槽からの排水は浴槽の排水口から洗い場の排水トラップに流れ込み、最後に排水口に流れ込みます。
ドレントラップは水を溜める役割を果たします。この溜まった水によって、悪臭や害虫が下水システムに侵入するのを防ぎます。
ドレントラップには、水が溜まる部分と水が流れる部分があります。水が溜まる部分にはS字の曲がり角があり、この曲がり角に水が溜まる空間ができます。
ドレントラップに常に水があることで、下水道への臭いや害虫の侵入を防ぎます。
お風呂の排水溝に常に水が溜まる5つの原因
お風呂の排水溝に常に水が溜まっている(溢れている)場合、次の6つの原因が考えられます。
- 髪の毛や石鹸カスなどの汚れが排水口に詰まり、水の流れを妨げている
- 排水管の破損や劣化、サビなどにより、水が漏れたり流れなくなったりしている
- 排水ボックスにゴミや汚れがたまり、下水道との接続を塞いでいる
- 木の根が排水ボックスやパイプに侵入し、水の流れを妨げている
- 大雨などの自然災害による下水道のオーバーフローや逆流
- 地震や施工不良による勾配不良や逆勾配
これらの原因により、お風呂の排水口には常に水が溜まっている状態になることがあります。以下、詳しく解説します。
髪の毛や石鹸カスなどの汚れが排水口に詰まり、水の流れを妨げている
お風呂に入ると、髪の毛や石鹸カスなどの汚れが排水溝に流れ込みます。これらの汚れは排水管の中でヘドロの原因となり、細菌が繁殖します。
ヘドロは排水溝の穴をふさぎ、水の流れを妨げます。そのため、排水口に水がたまり、あふれ出てしまうのです。
排水管の破損やサビにより、水が漏れたり流れなくなったりしている
排水管は、家庭からの排水を下水システムに運びます。しかし、排水管が破損したり錆びたりすると、その機能が低下します。
排水管が損傷すると、水が漏れたり、空気が入ったりする結果、水圧が低下して流れが悪くなってしまうことがあります。
また、サビは排水管の内壁に付着し、断面積を狭めます。その結果、水の流れが制限されます。
このような場合、自分で対処するのは不可能なことが多いです。故障や老朽化した排水管は、早急に修理するようにしましょう。
排水ボックスにゴミや汚れがたまり、下水道との接続を塞いでいる
排水ボックスとは、家庭からの排水が下水道に流れ込む点検口のことです。排水ボックスは屋外にあり、蓋で覆われています。
しかし、フタに隙間があったり、フタが外れたりすると、ゴミや汚れが排水ボックスに入り込んでしまいます。
これらのゴミや汚れが下水道との接続を塞ぎ、逆流や詰まりの原因となります。このような場合、自分で対処するのは不可能なことが多いです。
排水ボックスの清掃と修理は、専門業者に依頼する必要があります。
木の根が排水ボックスやパイプに侵入し、水の流れを妨げている
頻繁に起こることはないですが、排水ボックスや排水管の近くに樹木が植えられていると、その根が排水ボックスや排水管に侵入することがあります。
樹木の根は水と養分を求めて成長します。そのため、排水枡や排水管に隙間があると、そこから根が侵入してしまいます。
一度侵入した根は、排水枡やパイプの内部を占拠し、水の流れをせき止めます。このような場合、自力では対処できないことが多いです。
木の根が浸入した排水枡や排水管は、専門業者に切断してもらう必要があります。
大雨などの自然災害による下水道のオーバーフローや逆流
最後に、大雨などの自然災害によって下水道があふれたり、逆流したりすることがあります。
自然災害で大量の雨が降ると、下水道は一気に水でいっぱいになります。下水道の容量を超えると、下水道は逆流します。
逆流した汚水は、排水ボックスや排水管を通って浴室の排水溝から溢れ出ます。
このような自然災害による被害は予測不可能なため、事前に対策を講じることは困難です。
地震や施工不良による勾配不良や逆勾配
通常排水管は、水が流れるように適切な勾配をとって設置されます。しかし、この勾配が不足していたり、逆勾配という本来つけたい角度と反対に傾斜がついてしまっている状態になったりすることがあります。
これは、地震などによる地盤沈下やリフォーム時などの施工不良などで起こることがあります。
お風呂の排水溝に常に水がたまるのを防ぐには?
お風呂の排水溝に水がたまると、臭いや雑菌などのトラブルの原因になります。また、水があふれて床や壁を傷つけてしまうこともあります。
業者にお願いする余分な出費を避けるためにも、予防を心がけましょう。ここでは、お風呂の排水口のつまりを防ぐ方法をご紹介します。
お風呂の排水口の構造を理解し、詰まりやすい場所を確認
お風呂の排水口の構造によって、つまりを防ぐ方法が異なります。排水口の構造は2種類あります。それぞれの構造と詰まりやすい場所を確認しておきましょう。
ドラムトラップ式
最近のユニットバスに多く採用されているのが「ドラムトラップ」構造です。
この構造は、密閉された水が蒸発しにくいため、汚水の防臭・防虫効果が高い反面、洗浄できない部分があり汚れやすいというデメリットがあります。
汚れが溜まりすぎると排水管に水が溜まる原因にもなるので、定期的な対策が必要です。
汚れの状態を目視で確認することができないため、定期的に液体パイプクリーナーなどで清掃することをおすすめします。
ワントラップ式
古い建物に多いワントラップ式は排水管にお椀型の蓋をかぶせ、その周りを密閉された水が溜まっています。
このお椀型の蓋と密閉された水が、下水道への臭いや虫の侵入を防ぎます。
お椀の裏側には汚れが付着しやすく、詰まると水たまりの原因になります。
定期的にフタを外して掃除することをおすすめします。
ヘアキャッチャーの定期的な清掃
浴室の排水口の詰まりは、日頃のお手入れで防ぐことができます。特に、髪の毛が排水口に詰まるのを防ぐためには、ヘアキャッチャーを定期的に掃除することが大切です。
髪の毛は1日に約100本抜けると言われていますので、定期的なお手入れが必要です。市販のパイプクリーナーを定期的に使用するのも詰まり防止に効果的です。
網目の細かいネットでヘアキャッチャーを覆うのもおすすめです。様々なタイプのネットが市販されており、ホームセンターなどで手に入れることができます。
ネットで覆うことで、髪の毛などの詰まりをキャッチしやすくなります。
排水管のトラブルを自分で改善する方法
ここでは、排水溝のトラブルを自分で改善する方法をご紹介します。
排水溝を掃除する
排水溝には髪の毛や石鹸カスがたまりやすく、定期的に掃除しないと排水溝のトラブルにつながります。
排水溝にはヘアキャッチャーや排水トラップがあり、自分で分解して掃除することができます。
ただし、ゴミを取り除いてもヘドロが残っていると汚れの塊ができやすいので、重曹や洗剤を活用してヘドロそのものを除去しましょう。
排水口の分解はそれほど難しくないので、手袋をしてこまめに掃除することが大切です。
パイプクリーナーを使う
市販で売られているパイプクリーナーは、排水溝の中を掃除することができます。
髪の毛や石鹸カスを分解する成分が含まれているため、パイプクリーナー1本で排水溝のつまりを解消することができます。
ただし、刺激の強い薬品なので、使用する際は手袋を着用し、直接肌に触れないように注意が必要です。
ラバーカップを使う
トイレのつまり解消に使われるラバーカップは、浴室の排水溝のつまり解消にも使えます。
排水溝に押し込んだり引いたりを繰り返すことで、詰まったものを排水溝の奥に押し込むことで取り除くことができます。
ラバーカップはホームセンターなどで簡単に購入できるので、ぜひ試してみてください。
排水溝のつまりにお困りの方は、以下の関連記事からさらに詳しい情報をご確認ください。
関連記事:排水口のボコボコ音はつまりの警告音!原因や対策を詳しく解説
対処が難しい場合は迷わず専門家に依頼を
浴室の排水溝の詰まりに直面し、自分でできることはすべて試したけれど効果がなかったという方は、業者への依頼を検討してみてください。
専門業者の知識と技術で問題を解決し、快適なお風呂を保つことができます。
業者に依頼するメリットは、迅速な原因特定、清掃範囲の専門的な対応、確実な問題解決、予防策の提案などです。
排水管の修理や交換など、大規模な工事も業者に依頼することができます。
ただし、業者の選定には注意が必要です。信頼性や技術力のある業者を選ぶためには、口コミや評判を確認し、複数の見積もりを比較することが大切です。
また、費用相場も事前に調べておくことをおすすめします。
まとめ
この記事では、お風呂の排水溝に常に水が溜まる問題を解決するための情報を提供しました。
お風呂の排水溝に水が溢れる場合には、まずは原因を確かめることが大切です。
原因によって対処の仕方が異なる場合がありますし、自分ではどうにもならない問題が起きている可能性もあるでしょう。
まずは自分で排水溝の掃除を試してみたいという方には、排水管洗浄液の使用がおすすめです。
使い方は簡単で、洗濯機、流し台、台所、浴室、トイレなど、気になる排水溝に流すだけです。詳しい製品情報はこちらからご確認ください。