洗濯機の脱水は短めがおすすめ!設定のカスタマイズやメリットを紹介
洗濯をする際、洗濯機の設定をそのまま活用している人は多いと思います。
しかし、脱水は3分以上回してもあまり効果が変わらないこと、ご存じですか?
この記事では、洗濯機の脱水時間の設定変更で得られるメリットや、洗濯機の設定をカスタマイズする効果などについて紹介します。
脱水の時間を見直したい人、洗濯物を綺麗に保ちたい人は、ぜひご参考ください。
目次
脱水を短くするメリット
洗濯機はコースによってそれぞれ脱水時間が違いますが、脱水に関してはどのくらいの時間が適しているのかとともに、時間を短くするメリットなどを紹介します。
3分以上の脱水時間は大差がない
脱水開始から3分程経つと、それ以上回しても干したときに違いがわかるほどの差はないといわれています。
一般的な標準コースの設定時間は、脱水の例だけをとっても長いところでは8分くらいです。
しかし脱水は最初の1分でほとんどの水が切れ、脱水が進むほど残る水分は少なくなっていきます。
時間をかけても劇的な差がないため、設定を3分~5分と短くした方が時間も電気代も節約できます。
シワになりやすい衣類は1分程度でもいい
シワになりやすい衣類は3分といわず1分程度の脱水にすると、シワが深くなりにくいでしょう。
シワになりやすい、またはシワが気になる素材や衣類には以下があります。
- ワイシャツ・ブラウスなどの衣類
- サテンやシルク・リネンなどの素材
- フリルやレースなどが使われているデザインの衣類
- ジャケットやアウターなど、アイロンがかけづらい衣類
家では洗濯しないでクリーニングに任せる衣類もありますが、家で洗う場合は緩めや短めの脱水にすると、残った水の重みで生地が引っ張られるため、シワ防止になります。
他にもポリエステルはシワになりやすく乾きやすい素材のため、30秒程度の脱水でも問題ありません。
「乾くのに時間かかるんじゃ?」と思われるかもしれませんが、アイロンがけも楽になり、むしろかける必要もなくなる場合もあるためおすすめです。
夏など洗濯物が乾きやすい季節の場合は、1分の脱水できちんと乾きます。
脱水しすぎると生地を傷めやすい
脱水時間が普段から長いと、生地を傷めやすくなったり、型崩れが起きやすくなります。
洗濯も使用も高頻度のバスタオルがゴワゴワになってしまう理由の一つは、長めの脱水の間、パイルが抜けていってしまうことです。
水のなかで回る洗いやすすぎとは違い、脱水時には衣類に対して私達が思っている以上の負荷がかかります。
さらに、柔軟剤を投入するすすぎのあとの最後の脱水のほかに、洗いとすすぎの間、そして1回目のすすぎ後にも脱水があるため、その度に少しずつ生地が傷んでいきます。
早く乾かすために設定以上の時間をかけて脱水しても、前述した理由で3分以上の脱水には特に劇的な効果が見込めません。
衣類を守るためにも脱水は3~5分程度に設定するようにしましょう。
洗濯機の時間設定
洗濯機の時間設定について、おすすめの洗濯機の設定や、衣類別による設定を紹介します。
おすすめする設定のカスタマイズ
脱水を短めにするためには、洗濯機の設定を手動で短くする方法があります。
洗濯機のメーカーの一般的な設定と、脱水を短めにしたおすすめのカスタマイズ設定を比較してみました。
洗濯機メーカーの平均的な設定 | 脱水を短めにしたおすすめの設定 | |
タテ型 |
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ドラム式 |
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タテ型は水を貯めた洗濯槽内で衣類を回転させ、ドラム式は衣類を持ち上げて落とすため、比較するとタテ型のほうが汚れ落ちがいいとされています。
そのためドラム式は洗いの時間設定を長くするのがおすすめです。
一方、脱水はどちらも短めに設定するのがおすすめですが、タテ型に比べドラム式は衣類乾燥に強いため、脱水時間もタテ型よりも短めに設定できます。
注意点としてはすすぎの際、水の量が足りないと汚れが繊維に残りやすくなってしまいますが、日本の洗濯機はデフォルトが節水モードのため、設定で増やす必要があります。
ドラム式は注水で水の量を増やせますが、タテ型は設定を変えることで水量を多くできます。
このように、洗濯機はコース設定の他にもかかる時間や水量などを自分なりにカスタマイズすることができるため、脱水時間を短めにすれば効果的に衣類を守れます。
衣類別の設定の違い
メーカーによって設定に違いはありますが、洗う衣類にあったコースを選び型崩れの防止や汚れ落ちの効率化を計ってから、脱水時間を検討しましょう。
コース設定 | 向いている衣類 |
標準コース |
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お急ぎコース |
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おしゃれ着コース |
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大物コース |
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衣類の量が多いと汚れが落ちにくくなり、脱水時も摩擦が増えて生地が痛みやすくなるため、適量で洗濯機を回すように注意しましょう。
さらに、傷つきやすい繊細な素材や型崩れしやすい衣類などは、ネットに入れて守るなど対策をしたうえで、絞り過ぎないよう脱水を短めに設定することをおすすめします。
乾きにくい時の対策
脱水時間を長めにしたくなる背景には、しっかり乾かないかもしれないという不安や、天候や仕事の関係で外に干せないなど、いわゆる『生乾き』という理由があるのではないでしょうか。
ここでは、脱水時間を短くしてもなるべくしっかり乾かすためにできる工夫について紹介します。
関連記事:部屋干しで早く乾かすコツとは?正しい部屋干しをマスターして家事の負担を減らそう!
窓を開ける
天気の悪い日の部屋干しでも、雨が部屋に入ってこないような場合は、窓を開けた方が洗濯物は乾きやすくなります。
洗濯物をしっかり乾かすためには、空気の流れを作ることが大切で、そのためには風が必要です。
雨が部屋に入ってくるような場合は、室内が濡れて湿気が発生しカビが生える原因となるため窓は開けず、後述するような別の方法で対処するようにしましょう。
夜から干す
日中外に洗濯物を干せず部屋干ししている場合で、脱水時間を短くして乾きにくさを感じるのであれば、夜から干して乾かす時間を長くしてみましょう。
冬に部屋が乾燥する時期において、夜の部屋干しには加湿効果があり、喉や皮膚の乾燥を防止するメリットがあります。
しかし、夜の外干しは盗難や虫が寄ってくるなどのデメリットがあるため、避けた方がよいでしょう。
生乾きにアイロンをかける
部屋干しをしている生乾きの洗濯物に高温でアイロンをかけると、生乾き臭の原因である『モラクセラ菌』を死滅させて臭いの発生を抑えたり、シワ伸ばしにもなるためおすすめです。
モラクセラ菌は熱に弱く80℃で死滅するため、中温~高温である160~200℃程度の温度で乾燥するまでアイロンをかけましょう。
他にも、干す前にアイロンをかけて、半乾き状態にしてから干すのも同様の効果があります。
家電を活用
洗濯の部屋干しには便利な家電が幾つかあります。
- 衣類乾燥機
- 浴室乾燥機
- 扇風機・サーキュレーター
- 除湿機
衣類乾燥機や洗濯乾燥機。除湿機などがあると便利ですが、どこのご家庭にもあるわけではありません。
浴室乾燥機は電気代がかかるイメージがありますが、1時間辺り約32円で、2~4時間程度と早く乾き、春先の花粉や黄砂など外ならではの問題も解決できます。
扇風機・サーキュレーターなら、洗濯物のすぐそばには置かず、下に溜まっていく水分に当てるように下から、または洗濯物どうしの間を風が通るように置くと効率的に乾くため便利です。
部屋干しで扇風機を使う効果について参考にしてください。
関連記事:部屋干しに扇風機を使う効果とは?早く乾かすポイントやメリットを紹介
乾いたバスタオルを入れて再度脱水
短めの脱水のあと、乾いたバスタオルを入れてもう一度脱水をすると、バスタオルが水分を吸ってくれるうえ、衣類も傷みにくいためおすすめです。
バスタオルは濡れてしまいますが表面のみが湿る程度のため早く乾きます。
ポリエステルなどはバスタオルで挟んで、水分を取る程度に手で脱水すれば、適度に水が残ることでシワも伸びてきれいに干せます。
干す間隔を空ける、または部屋を分ける
部屋干しの鉄則として、洗濯物どうしを最低でも10cm、または場所がなければ部屋を分けるなどして、空気が通るように十分な間隔を空けましょう。
また、間隔が空けられない程の量になってしまうまで洗濯物を溜め込んで、一気に干すのは避けましょう。
洗濯物は溜め込んでいる間にも菌が繁殖しますし、汚れも落ちにくくなり、いいことはありません。
まとめ
洗濯機の脱水は長ければ長い程よく絞れて乾きが早くなるとよく聞きますが、じつはあまり差がないこと、短めにするとシワがよりにくい・生地が傷まないなど多くのメリットがあることを知って頂けたかと思います。
湿気の多い季節、日中留守のため部屋干しが多いなど、しっかり乾かしたい理由は人によってさまざまですが、アイロンをかける手間が省けるのであれば、短い脱水時間を試す価値はあるでしょう。
もしお持ちの衣類のなかに、洗いジワや型崩れ、ゴワつきが気になるお気に入りがあったら、一度脱水時間を短くして試してみましょう。新しい方法が役立つかもしれません。